2024年03月21日

価値ある古美術の真贋を極める鑑定は重要!古美術の鑑定を解説

アート飛田

古い時代に作られた陶器や漆器や絵画に彫刻などで、希少性や美術的価値が高いと認められる作品は、一般に古美術品とよばれます。高名な作家が手がけたものなどは、市場価値がきわめて高く、美術館などに展示されるほど貴重となる逸品もあるほどです。今回は古美術と、古美術であることを見極める鑑定について詳しくご紹介します。

1. 古美術とは

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一般的に古美術は、作られてから年月が経過していて、美術的にも価値が高いものです。美術的に価値が高いというだけに、主観的な要素が強くなりがちですが、多数の古美術専門家が、ほとんど同じような高い価値を認めるのです。また、古美術のジャンルは多岐にわたり、書画・彫刻・陶磁器・茶道具・家具などさまざまな種類があります。

1-1. 貴重な古美術は再現が難しい

古美術が生み出された背景を考えると、その時代の生活習慣・注目されていた文化や価値観に思想などまで、推し量ることが可能です。そのような歴史の下で作り出された、貴重な美術品は、現代の技術を使っても再現不可能なものも多くあります。また、美術品が誕生してから今日までの時の経過が美術的価値を高めているケースもあります。 稀有な才能を有した天才が作り出した古美術の作品は、作者が亡くなった後、まったく同じものが生まれることはありません。それだけ再現性が難しく、古美術品の価値が極めて高くなるのです。

1-2. 古美術品と骨董品の関係

古く優れたものを表現する時に「骨董品」という言葉が使われることもあります。一般的に骨董品とは、作られてから数十年~100年以上経過した、工芸品や美術品を指して、骨董品と呼びます。また、骨董品には日常生活で使用された生活道具も含まれる点が特徴です。 古美術品も骨董品に含まれる部分があり、古い工芸品や美術品のなかで、とくに美術的な価値が高い陶磁器や書画・彫刻・調度品・茶道具などの美術品を古美術と呼んでいます。

2. 「鑑定」について解説

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鑑定とは、古美術や骨董品の真贋を判断し、それらの作品が作られた時代を見極める作業です。骨董品などの評価額を出すことは、鑑定本来の目的ではありません。あくまで鑑定は、古美術の真贋や、作品の出来の良し悪しや、状態の良否の判定です。 権威ある所定鑑定人や所定機関では、有料で責任ある鑑定証の発行を行ないます。しかし、一般的に評価価格の提示などは行ないません。 一般的に、歴史的に人気の高い作家が製作した古美術品は幅広い需要があり、偽物も多く出回りがちです。本物であれば高い価値がある古美術品になりますが、偽物に価値はありません。そのような背景からも、古美術品が本物かどうかを見分ける「鑑定」は重要であり、必要と言えるでしょう。高名な作家の場合は、その作家専門の鑑定機関や、鑑定人が決まっているケースも多く、その機関の鑑定で作品の真贋が決定するのです。

2-1. 鑑定と査定の違い

鑑定と似た言葉で「査定」があります。査定とは、鑑定後に古美術品の市場動向や、世間相場などを参照し、お客さまから買い取る際の価格を算出する作業です。古美術品を鑑定して、本物か贋作か判断した後に市場状況を勘案して、古美術品の価値=市場価値を明らかにすることです。

3. 古美術品の種類

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古美術品にはさまざまな種類があります。そのなかから市場で人気が高く、愛好家が多い古美術品について、それぞれの特徴や最近のトレンドなどについて、この章で詳しくご紹介しましょう。

3-1. 茶道具

茶道具は、古美術品や骨董品として人気が高い部門です。茶道具は抹茶や煎茶に関わらず、茶道に用いる道具の総称です。茶道に使用する道具は全て茶道具の括りになります。基本的に、茶道に使用しない道具は茶道具には分類されません。茶道は千利休の流れを汲む三千家(表千家・裏千家・武者小路千家)もあり権威があるだけに、茶道具は歴史を備えた芸術性が高い逸品も多くみられます。

3-2. 陶磁器

土を原料とする「陶器」と、陶石を原料とする「磁器」などを「陶磁器」といいます。陶磁器は出来上がった製品の使用用途により、香炉・花入・茶碗・湯呑・皿・鉢など多種類です。また、陶磁器が生産された産地によって、絵付けや釉薬などに特徴があります。古備前・古九谷・古伊万里などが有名で、世界的に高く評価される製品も多くみられます。

3-3. 工芸品

工芸品は優れた技術を持つ職人が、手仕事で作り上げた作品です。伝統工芸ともよばれ、木工芸・漆芸・竹芸・金工などのジャンルを含みます。機械のみでは成立しえない、高度で精巧な職人技・人間業が特徴で、出来上がりの美しさを追求した作品が多くみられます。現在の職人がAI技術を使っても、再現できない優れ物まであるのです。

3-4. 絵画

古美術の絵画は油絵や色彩画だけでなく、切り絵や浮世絵や版画に絵画に含まれます。絵画といえば、外国の「洋画」をイメージしがちですが、「日本画」や「掛軸」も絵画に含まれるのです。絵画は古美術のなかでも数量が多い古美術品です。

3-5. オンラインでの鑑定もある

最近はインターネットの普及でオンラインを使い、古美術品を鑑定することも可能です。鑑定を希望する古美術などを、詳細に撮影しメールに添付して送ったり、テレビ電話で鑑定品を詳細に撮影して鑑定を依頼したりします。インターネット鑑定は、日本のどこからでも依頼可能で、古美術品を持ち運ぶ手間もなく、上手に使うとたいへん便利です。

4. まとめ

日本のみならず、世界で人気が高い日本の古美術について、鑑定を含めて紹介しました。最近はインターネットを使ったオンラインによる鑑定も可能です。自宅に眠っている古美術品の鑑定を依頼してみませんか。価値の高い逸品が見つかるかもしれません。 「アート飛田」は、兵庫県西脇市上野にある、88年続く骨董店です。近代美術工芸・絵画・茶道具・古美術品全般の売買を行なっております。当店は長年のキャリアから、作家保証はもちろん、無キズ保証も徹底し、よりよい作品を見抜く目にも自信を持っております。また、当店はお客さまとのつながりを大切にし、商品を通し「心」が通じるよう日々精進しているのです。古美術品についてどのようなことでも当店にご相談ください。