2024年04月05日

骨董品、美術品業界に登場!美術品鑑定士の資格について解説

骨董品や美術品を売りたいけれど、二の足を踏んでしまうというお客様は少なくありません。美術品業界のことや査定の仕組みなどが、一般の人にはよくわからないからです。美術品鑑定士という資格は、こうしたお客様に安心を与えるためにできました。美術品鑑定士が査定を担当することで、美術品の売却がもっと活発になることが期待されています。美術品鑑定士という資格と業務内容、活躍が期待される職場などについて、今回はご説明します。

1. 美術品鑑定士の資格とは

最近制定された、美術品鑑定士という資格についてご説明します。

1-1. 美術品鑑定士の資格

公益財団法人頌古会の主催により、「美術品鑑定士」という、内閣府認定の資格検定が作られました。検定で資格を認められた美術品鑑定士は、骨董品や美術品の価値を見抜き、公正な美術品売買を促すための専門家として活躍することになります。頌古会では、受験生にとって必要な教科書の編纂も始めました。こうしたカリキュラムで学ぶことで、これまでになく専門的かつ総合的な美術工芸に関する知識を、美術品鑑定士は身につけられます。
スタッフに資格の必要がない分野であったため、美術品売買において、お客様はこれまで戸惑うことがあったかも知れません。美術品鑑定士の資格取得者が査定を行うことで、お客様がより安心してお取引できるようになることが期待されます。

1-2. 美術品鑑定士の役目

美術品鑑定士の重要な役目は、市場に出回っている骨董品や美術品を鑑定し、価値を判断して、評価鑑定書を作成することです。売買する場合は、顧客などの関係者に鑑定内容を説明し、美術品鑑定士は専門家の視点から適切にアドバイスします。評価鑑定は、技術面、歴史的背景などの総合的知識に基づいた判断に加え、市場価値なども考慮して作成されます。また作品の保存や取り扱いについて適切な助言をすることも、美術品鑑定士の仕事です。

2. 美術品鑑定士の活躍の場

美術品鑑定士の資格をもつ人が、知識を生かして活躍できる職場をご紹介します。

2-1. 骨董品や美術品の売買業務

美術品鑑定士の活躍がもっとも期待されるのは、古美術商や画廊、美術品のオークションなどを行う会社です。公正で透明性のある取引を成立させるうえで、美術品鑑定士の能力は欠かせません。深い知識と市場の最新情報に通じていることで、それぞれの根拠を示しながら、美術品鑑定士はとても適正な査定ができるからです。また、このような有資格者が査定鑑定書を作成するだけでも、お客様には大きな信頼と安心感を与えられます。美術品鑑定士がいることで、美術品の売買はより活発になるでしょう。

2-2. 美術館などの学芸員

美術館や博物館などの学芸員も、美術品鑑定士の活躍が期待できる職場でしょう。美術品鑑定士とは、基本的には作品の商取引を行う場で、売買に必要な専門的知識を提供する業務です。美術史上、歴史上の価値だけでなく、市場での価値についても、美術品鑑定士は幅広い知識をもっています。それに対し学芸員が求められるのは、おもに美術史という学問上の知識です。美術品鑑定士になるために学芸員を目指す必要はありませんが、その知識があれば、学芸員の業務を行うことも可能でしょう。

3. 資格取得後の美術品鑑定士

資格を取っただけでは、美術鑑定士といえどもすぐにお客様の信頼を得られるわけではありません。実際の業務のなかで美術品や骨董品を扱い、熟練の鑑定家の教えから学びながら、美術品鑑定士はキャリアを積むことが必要です。買取業は、お客様の品物を鑑定するだけではなく、適正な価格を提示する業務です。机上の知識だけでなく、刻々と変化する市場に対する情報量と理解力も身につけなければいけません。時間をかけてこれらを習得し、実績を積み上げながら、美術品鑑定士は骨董品や美術品業界で信用を築いていくことになります。

美術品鑑定士はできたばかりの資格なので、彼らが実際に活躍し始めるのはもう少し先のことでしょう。しかし伝統ある美術品業者には、信頼できるベテランの鑑定家がかならずいます。何年もかけて培ってきたこうした方々の鑑定力と経験への信頼感は、美術品鑑定士の資格にも勝ります。美術品鑑定士の制度がもっと広まるまでは、信頼と伝統のある鑑定家が、美術品業界を支えていくでしょう。

4. まとめ

できたばかりの、美術品鑑定士という資格についてご説明しました。美術品鑑定士は、美術品の鑑定、市場動向も踏まえた査定、取り扱い方法などで専門的な知識をもつプロフェッショナルです。こうした資格が登場したことは、美術品や骨董品の売却をお考えの方にも嬉しいニュースです。業界をより透明性のあるものにし、お客様にさらに安心して美術品売買をしていただくうえで、美術品鑑定士は大きな役目をきっと果たしてくれるでしょう。
「アート飛田」は兵庫県西脇市に位置し、昭和初期から3代に渡って骨董品の売買を専門に行っている会社です。日本や西洋の名工による作品をはじめ、多種多様な価値ある骨董品、美術品をお客様に提供してきました。たとえば茶器、香炉、掛軸、オブジェなどの古美術品などは皆様に喜んでいただいております。熟練の鑑定家による、かならず納得いただける確かな査定です。ご来店してご持参いただくか、出張でも査定をいたします。買取をご検討の方は、どうぞお気軽にご連絡ください。