骨董品とアンティークの違いは？価値の高い骨董品をご紹介

美術品には、骨董品やアンティークと呼ばれる古い作品があります。しかし、骨董品とアンティークの違いがわからないという方もいらっしゃるでしょう。また、年代物の美術品であれば、どのようなものでも価値があるのか気になるところです。ここでは、骨董品とアンティークの違いとともに、価値の高い骨董品について詳しくご紹介します。

1. 骨董品とアンティークの違いとは？

骨董品とアンティークは、基本的には同じような意味で用いられています。日本や中国など、アジア圏の古い美術品は骨董品、西洋の古い美術品はアンティークと呼ばれる傾向があります。そのため、骨董品とアンティークは、美術品が作られた地域によって呼び方が異なるといえるでしょう。

1-1. 骨董品の基準

骨董品の基準は、製作されてから100年以上経過している美術品であることです。主に、アジアの古い美術品に対して用いられる呼称です。骨董品と呼ばれるためには、ただ古いだけでなく、美術品としての価値を備えている必要があります。また、製作されてから数十年しか経っていない美術品も、骨董品と呼ばれることがあります。骨董品には製作時期などの基準はないため、骨董品かどうかの基準は人によって異なるのが一般的です。

1-2. アンティークの基準

アンティークは、現代においては西洋の古い美術品に対して用いられる呼称ですが、もともとは古代ギリシャ・ローマの遺物を指す呼称でした。しかし、1934年に制定された通称関税法により、製造から100年以上経過した美術品や工芸品を意味するようになりました。インテリアにおいて、アンティーク調家具として売られているものは、本物のアンティークではありません。アンティークを模して、年代物のように作られているだけです。

1-3. ヴィンテージ

骨董品やアンティークと同じ括りの言葉に、ヴィンテージがあります。ヴィンテージは、アンティークのように明確な年代設定はされていませんが、製造から数十年以上経過したものを指します。美術品がヴィンテージと呼ばれることはほとんどなく、主に服飾品に対して用いられる呼称です。

2. 価値の高い骨董品・アンティークの特徴

価値の高い骨董品・アンティークの特徴は、次の3つのポイントがあげられます。

2-1. 作家物かどうか

価値の高い骨董品・アンティークの特徴は、作家の作品であることです。誰でも知っているような名の知れた作家の作品であれば、高い価値があります。同じ年代の作品であっても、作家ものであるか・ないかでは、買取価格に大きな差が出ます。時には、数百万円以上も差が出ることもあるほどです。一般的に知られていない作家でも、高く査定されることも少なくありません。一般的に知られていない作家であっても、コレクターの間では人気が高いこともあるからです。手持ちの美術品が作家ものの骨董品であれば、高い価値があると期待できるでしょう。

2-2. 年代物かどうか

価値の高い骨董品・アンティークの特徴は、年代物であることです。年代が古い作品であるほど、価値が高まるといえます。なぜなら、骨董品は年代が古くなるほど希少性が高まり、それに比例して価値も高まっていくからです。古い作品ほど、市場に流通している数も少なくなるため価値がアップします。ただし、古い作品であっても、生産数が多い作品はそこまで価値が高くならない場合もあります。

2-3. レアな素材かどうか

価値の高い骨董品・アンティークの特徴は、レアな素材であることです。象牙や翡翠、金など、素材自体に価値があるものは、骨董品の価値も高くなります。一部だけにレアな素材が使用された作品であっても、高い査定金額になることもあります。

3. 骨董品の保管方法

骨董品の価値を保つには、保管法も大切です。

3-1. 掛軸

掛軸は湿気に弱い骨董品なので、桐箱に入れて保管します。汚れた手で触ると、カビやシミの原因となるため、清潔な手で扱いましょう。掛軸用の手袋をはめるのがベストです。

3-2. 漆器や茶道具

漆器や茶道具は、湿気を避けるとともに、乾燥や紫外線、直射日光を避けて保管しなければなりません。湿気のある場所に保管すると、湿気を吸収して素材が腐敗することもあります。また、紫外線に当たると、美しいツヤを消すリスクがあります。風通しの良い冷暗所に保管しましょう。

4. まとめ