2024年04月03日

骨董品の世界!査定で明らかになるその真価についてご紹介

アート飛田

家にある骨董品の価値について、持ち主でもよくご存じないことは珍しくありません。先代から受け継いだり、譲り受けたりした品だった場合はなおさらです。美しいと思ってはいても、客観的にそれがどれだけの価値をもつのかまではわからないでしょう。そこで今回は、骨董品の価値を知りたいとお考えの方のために、鑑定士に査定を依頼するときの手順、価格が算出されるプロセスなどについてまとめました。ぜひ参考にしてみてください。

1. 骨董品の査定の依頼方法

アート飛田

骨董品の査定は、業者への依頼から始まります。査定には大きく分けて3つの方法があります。お好きなやり方で査定を依頼しましょう。

1-1. 店舗への持ち込みで査定を依頼

査定のために、お客様ご自身で業者へ骨董品を持ち込むという方法があります。店舗で鑑定士と直接話しながら査定を受けられるので、店舗持ち込みはお客様には安心感のあるやり方です。ただ、移動させるときに、品を破損させるなどの可能性があることも確かです。店舗への持ち込みをするのなら、小さい、あるいは持ち運びしやすい品を選ぶといいかも知れません。

1-2. 出張で査定を依頼

業者に家までの出張査定を頼む方法もあります。このやり方なら移動させる手間がまったくありません。大きな骨董品だったり割れ物だったり、品数が多かったりしても、お客様は気軽に査定を頼めます。即日とはいかなくとも、数日以内には、スタッフが査定のために家へ来てくれるはずです。自宅にいながら、手間もなく、ゆっくりと査定を受けられることは、出張査定の大きなメリットでしょう。

1-3. メールで査定を依頼

最近では、メールで業者へ査定を依頼する方法もあります。この場合、説明とともに骨董品の写真を、お客様が業者へ送ります。手軽さを重視するなら、この方法が一番かも知れません。ただ、実物の骨董品をスタッフに見せるわけではないため、これは正確な査定とはいえません。メール連絡はあくまで仮査定と考え、後日の持ち込み、または出張のご予約をされるといいでしょう。

2. 査定で骨董品がチェックされるポイント

アート飛田

骨董品を査定するとき、鑑定士がまずチェックするポイントをお伝えします。

2-1. 作家作品かどうかのチェック

どのような作家によって作成されたかは、鑑定士がまずチェックするポイントです。そのため、作品を収めていた共箱や証明書などがあれば、鑑定士はそれらをかならず調べます。落款や銘などの刻印があるからです。もし著名作家の真作であれば、それだけでかなりの高い価値がつく可能性もあります。 また制作年代も大切なチェックポイントです。これも共箱などに記されていることがあります。当然、古い作家の作品ほど骨董品の価値は高くなります。また明治時代より前の作品は現存数が多くありません。そのため明治以前の骨董品には、無名作家の作品でも価値が認められやすくなります。

2-2. 劣化のチェック

どの程度傷んでいるかをチェックすることも、骨董品の査定では大切なポイントです。骨董品は古いものであるため、程度の差はあれかならす劣化はみられます。問題は、その傷み具合が許容できるものであるかどうかです。制作年代を考えても、劣化があまりにも進んでいる場合は、その作品の価値は下がるでしょう。反対に、長い年月を経た様子が、骨董品にかえって美術的、歴史的価値を加えていると判断される場合もあります。こうしたケースでは、査定での評価はかえって上がるかも知れません。

3. 骨董品の査定に影響を与える他の要素

アート飛田

骨董品の価値は、その他の要素によっても左右されます。査定価格を決めるうえで、さらに考慮される2つの要素について解説します。

3-1. 市場動向

査定価格は、そのときの市場状況に大きく左右されます。お客様の骨董品を市場に出したとき、どれ程の値段で販売できるかを鑑定士は判断します。それをもとに算出されるのが査定価格です。一般に、制作年代が古いものは、それだけ市場での価値が高くなります。しかし現存数の多い品だったり、市場に出回っている数の多い品だったりする場合は、古いだけで査定価格が大きく上がるとは限りません。

3-2. 素材の価値

骨董品自体の歴史的、美術的価値が低くても、その素材に価値があれば、査定価格が上がることもあります。たとえば「象牙」、「翡翠」、「琅玕(ろうかん)」、「血赤珊瑚(ちあかさんご)」、「金」、「銀」などが使用されていれば、素材は十分に評価されるでしょう。また掛け軸では、書画よりも軸棒、掛緒、生地などが評価されることもあります。これらには、「紫檀(したん)」、「水晶」、「カリン」、「堆朱(ついしゅ)」など貴重な素材が使われることもあるからです。現在では使われない素材であることも多いため、これらは書画そのものよりも価値をもつこともあります。

4. まとめ

骨董品査定の手順と評価ポイントについて今回はお伝えしました。古さや保存状態などはお客様でも確認できます。しかし市場価値となると、プロの鑑定士でなければなかなか判断できません。ご自分では価値がないように思えても、査定で意外な価値を見つけてもらえることもあります。家に骨董品をお持ちの方は、ぜひ一度査定をご検討ください。 兵庫県西脇市に店舗をもつ「アート飛田」では、昭和初期より約88年も骨董品の売買を行っています。日本を代表する名工の作をはじめとし、さまざまな優れた骨董品をお客様に長年ご紹介してきました。日本の骨董品だけでなく、西洋絵画や近代工芸など、美術作品全般を取り扱っています。査定、買取をお考えの方は、ぜひお気軽にご連絡ください。