2024年04月03日

茶釜の正しい使い方とは?保管方法やサビへの対処法も解説!

アート飛田

茶釜とは、茶道で利用される茶道具の1つです。お茶を立てるために必要なお湯を沸かす窯のことで、そのほとんどが鉄製でできています。鉄はサビや酸化に弱いという特徴を持っているため、ポイントを押さえて使うことが大切です。そこで今回は茶釜の基本的な使い方や保管方法、茶釜にサビが出てしまった場合の対処法についてご紹介します。

1. 茶釜の基本的な使い方のポイント

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まずは、茶釜の基本的な使い方のポイントを解説します。茶釜は非常に繊細なので、日頃から正しい使い方を身につけておくことで、長持ちさせることにもつながります。

1-1. サビを防ぐ使い方

茶釜は鉄でできており、手の汗などからサビにつながってしまいます。そのため、直接手で触れるのではなく 服紗や懐紙を使って取り扱うようにしてください。また、万が一手から出た脂が付着してしまった場合には、熱湯で洗い流し、清潔で柔らかい布を使って水気を拭きとります。さらに、水に含まれている金属もサビの原因になることがあります。できれば質の良い井戸水を使うとよいでしょう。

1-2. お湯を沸かす時の使い方

お湯を沸かす場合、茶釜が傷んでしまうのを避けるため、ガスや練炭などは使用しないようにしてください。 また、寒い冬の時期に冷たい水を茶釜に入れ、すぐに強火にかけてしまうと、急激な温度変化で茶釜が破損してしまう可能性があります。寒い時期には、ぬるま湯をまず茶釜に入れて、釜の温度を少し温めてから火にかけるのがおすすめです。

1-3. 利用後終わった時の収納方法

茶釜を使った後は、水で軽くすすぎ、表面や茶釜の底に残った湯垢を取り除きます。柔らかい布や、綿製の布で水気を拭き取ったら、炉の余熱で十分に乾かしましょう。できれば2日程度風通しの良い場所に置いて完全に乾かすのがおすすめです。乾いたら裸のままで箱に入れて保管します。その際、風通しを良くするために、箱に穴を開けておくと、湿気がたまりにくくなるでしょう。また、湿気の少ない風通しの良いところに保管し、定期的に取り出して利用することで、良い状態を保ちやすくなります。

2. 新しい茶釜を使う時のポイント

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次に、新しい茶釜を初めて利用する時のポイントについて解説します。新品の茶釜は、鉄の匂いがきつく使いにくいと感じる人も多くいます。そういった場合には、以下の方法を試してみてください。

2-1. 重曹を使う

新しい釜は鉄の匂いが強すぎる場合もあります。その匂いを抑えるためには、重曹を利用するのが効果的です。利用する前日に、大さじ2から3杯の重曹をお湯に入れて一晩放置しておきましょう。翌日になったら、重曹の入った水を全て捨て、よくすすぎます。さらにお湯を数回取り替えてお湯を沸かすことで、鉄の匂いを抑えることが可能です。

2-2. ゴシゴシとこすらない

多くの茶釜は、サビ止めのために釜の内側に漆が塗ってあります。これらは少しずつ剥がれてお湯に漂ってきますが、適切に利用していればとくに人体への影響はありません。汚れと勘違いして、しっかり取り除くためにゴシゴシ洗ってしまうと、せっかくの漆が剥がれてしまいます。最初のうちは、とくに優しく洗うように心がけてください。

3. 茶釜がサビてしまった時の対処法

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ここでは、茶釜がサビてしまった時の対処法をご紹介します。

3-1. 茶釜に茶殻を入れてお湯を沸かす

茶釜にサビがついてしまった場合には、まず茶釜に水を8割程度入れます。そして、茶殻を入れたお茶パックと一緒に弱火で10分程度熱してください。そうすることで、お茶に含まれているタンニンと茶釜に付着したサビが反応し、黒サビへと変化します。黒サビには、茶釜に付着した赤錆を抑える効果が期待できます。その状態でさらに水を注ぎ足して1日放置してください。最後に水を全て捨て、軽くすすいだら完了です。

3-2. 修理を依頼する

サビがなかなか取れない場合には、無理に自分で対応せずに専門店に修理を依頼しましょう。どこに修理を依頼すべきかわからないという場合には、茶釜を購入した店舗に相談してみるとよいでしょう。長い間放置してしまったひどいサビも、プロの手にかかれば価値のある一品に生まれ変わる可能性が高くなります。

3-3. 美術店に買取を依頼する

カビがひどく茶釜を手放したいと考えている方はぜひ美術店に買取を依頼してみましょう。茶釜自体に高い価値がある場合には、多少のサビがあったとしても高値で買い取ってもらえる可能性があります。また無名の作家のものでも、状態が良いものでは数万円で取引してもらえる可能性もあるでしょう。まずは、専門店に査定を依頼してみるのがおすすめです。

4. まとめ

今回は基本的な茶釜の使い方について、またサビてしまった場合の対応策について詳しくご紹介しました。金属でできた茶釜は、そのサビによる変化も味わいの1つとされています。使い方や保存方法、さらにお手入れの頻度によってその状態が大きく変わってくるため、ぜひ正しい使い方を身につけましょう。 兵庫県にあります「アート飛田」では、茶道具など美術品全般の売買を行っております。サビが出た茶釜でも、状態によっては納得いただけるお値段で買い取らせていただきます。スマホで写真を送るだけの LINE査定や、Facebookのメッセンジャー査定も受け付けておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。