世界三大画家とは?イタリア・ルネサンス&スペイン三大画家について解説！

レオナルド・ダ・ヴィンチは、1452年にイタリアで生まれました。幼少期についてはほとんどわかっていません。しかし1466年頃にフィレンツェにあるヴェロッキオの工房に入門し、画家としてのスタートを切ったといわれています。誰もが知っている「モナ・リザ」や「最後の晩餐」など、世界的に有名な絵画を残しています。画家としてだけでなく、科学・建築・美学・数学、人体解剖学など幅広い分野でも業績を残しました。

ミケランジェロもダヴィンチと同じように、万能の人と呼ばれていた多彩な芸術家です。彫刻家として残した作品は、サンピエトロ大聖堂にある「ピエタ」と、アカデミア美術館にある「ダビデ像」が有名です。さらに彼のフレスコ画は、西洋美術界に大きな影響を与えたといわれています。なかでも有名なのが「システィーナ礼拝堂天井画」と「最後の審判」です。

ラファエロ・サンティは、ダヴィンチやミケランジェロから影響を受けた芸術家です。幼い頃から父や仲間の影響を受けたうえで目指しており、わずか10歳にして工房で働き始めました。代表作としては「聖母の結婚」「キリストの埋葬」「アナテイの学堂」などがあげられます。人体をリアルに描くことにこだわり、解剖学で学んだ知識を生かしてスケッチを重ねていたのが特徴です。

エル・グレコは、イタリアからスペインに渡って成功した画家です。スペイン・ルネッサンスを支えた画家のひとりで、表現主義的な特徴があります。想像力を最大限に活用して、制作しております。「色彩はイメージに優先する」 という価値観のもと、劇的な表現を支える美しい色彩も使いこなしていました。また人物と構図が細長く引き伸ばされているのも特徴です。その美しい色彩感覚と相まって幻想的な雰囲気を醸し出しています。もっとも有名な代表作は「オルガス伯爵の埋葬」や「受胎告知」などです。

ベラスケスは、セビーリャ出身の画家で、国王フェリペ四世の宮廷画家としても活躍しました。王族の肖像画を多く描いていて、なかでも「ラス・メニーナス」は代表作としても知られています。またイタリアへ旅行に行った際に制作した「鏡のヴィーナス」も、彼の絵画表現をさらに高めた作品として人気です。彼の信念として、モデルを理想化して描くのではなく、ありのままの姿の描くことを重要視していました。その姿勢は、のちに19世紀に入ると多くの画家から再評価されるようになります。

ゴヤは、スペインロマン主義を代表する画家です。美術史においては、最後の古典巨匠であり最初のモダニストとしても位置づけられています。スペイン王室の宮廷画家になったのち、カルロス3世・4世の宮廷画家として活躍しました。当時の作品はロココ形式のものが多く、貴族や王族の肖像画を中心に描いていました。しかし50歳を過ぎて原因不明の病気で聴力を失ってからは、その作風が次第に変化していきます。 とくにゴヤの代表作とされている「巨人」は、彼が聴力を失ったのちに描かれた作品です。さらに「裸のマハ」という作品では大胆なヌードを描き、美術界に大きなスキャンダルを巻き起こしました。このように中期・後期では精神病や宗教・幻想生物、魔女・政治的腐敗など、さまざまなテーマを取り扱っています。