家族や親戚の家を片付けていて、偶然お家で眠っていた茶道具を発見した経験がある方は、少なくないのではないでしょうか。茶道をされている方は別として、茶道をされていない方は、どこで売却できるかわからない方も多いでしょう。また、どのようなものが買取されているかわかりにくいですよね。今回は、茶道具を売却する方法、買取されている茶道具、道具を売却する前に知っておきたい専門店での買取ポイントなどを紹介します。

1. 茶道具を売却する方法

1-1. 専門店へ依頼する

茶道具は、ものによりますが希少価値の高いものもあります。そのため素人の目で価値を判断することは難しいと言えます。専門店へ買取を依頼する1番のメリットは、プロフェッショナルに作家や年代、そして品物の状態を判断してもらえることでしょう。またインターネット上などのオークションは、1度値段をつけ落札されたら売却するしかありませんが、専門店では査定してもらったからといって、必ず売却しなければならないというわけではありません。このような状況も依頼する側が安心できるメリットの1つと言えるでしょう。

1-2. インターネットを使う

インターネット上のオークションなどを使った個人売買によって、茶道具を売却することも可能です。しかし、茶道具は年代や作家など相場価値の判断が難しい専門性の高いジャンルです。出品したものの、なかなか売れずに値下げを繰り返し、安価で売却せざるを得なくなってしまうこともありえます。このような事態を避けるためにも、まずは専門店で売却を検討するのが良いでしょう。
しかし、インターネットを使っての売却にもメリットはあります。お稽古用の茶道具などは、専門店では買取できない場合があり、そのような場合にインターネット上のオークションなどは有益と言えるでしょう。

2. 専門店で買取られる茶道具とは

2-1. 茶碗

現在では、茶碗と言われればご飯をよそうための食器をイメージしがちですが、本来はお茶を飲むための食器を指します。奈良時代から平安時代にかけ、中国から日本に伝来したと言われ、さまざまな種類があります。

2-2. 茶釜

茶釜とは、お茶を点てる際に使うお湯を沸かすための釜のことです。茶釜の種類は、大きく分けて2つあり、寒い時期に使うものと温かい時期に使うものに分けられていて、炉釜と風炉釜と言います。

2-3. 水指

水指とは、お茶を点てる際に水を足すために使う茶道具です。水指は、金属・磁器・陶器・木製など、さまざまな素材でできているものがあり、季節や他の茶道具とのバランスを考え使うものが選ばれます。金属製のものは飾りとして使われることが多く、木製のものは稽古に、陶器や磁器のものは、お茶会で使われることが多い傾向にあります。

3. 専門店に持って行く前に知っておきたい買取ポイント

3-1. お茶会用かお稽古用か

一般的に、茶道具にはお茶会用とお稽古用があり、専門店によって高額で買取されるのは、大体お茶会用の茶道具です。お稽古用のものは、茶道具一式として安価で買取される場合が多く、ものによっては買取されない場合もあります。

3-2. 付属品の有無

一般的に茶道具の多くには、木箱や包み布、紐などの付属品がついており、これらは茶道具の品質を証明するものとなります。とくに箱に記されている箱書には、作者や作品名が記されているため、茶道具にとっては、非常に重要です。箱書があるのとないのとでは査定にも影響を及ぼします。付属品が手元にある場合は、忘れずに携行しましょう。

3-3. 保存状態

茶道は、長い歴史があるものです。古くて価値のあるものも多数存在しますが、価値あるものでも保存状態が良くなければ査定に影響を及ぼす可能性があります。しかし、保存状態が悪く、汚れているからといって、洗うなどの行為は好ましくありません。洗っている最中に誤って落としてしまったり、表面が剥がれてしまったりして価値が下がってしまう危険性もあります。欠損やヒビなどが気になったとしても修復せず、そのままの状態で査定してもらうのが良いでしょう。 

4. まとめ